豪華施設でクラブスタッフ・ホペイロを目指せ!!栃木シティFCがサッカー専門学校を開校、オープンキャンパスに潜入取材
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関東サッカーリーグ1部の栃木シティFCは学校法人を設立し2023年度から、サッカー・フットサルクラブの選手やビジネススタッフ、マネージャー、ホペイロを育成する専門学校『シティ・フットボール・アカデミー』をホームタウンの栃木県栃木市に開校する。クラブは現在、オープンキャンパスを開催中。『ゲキサカ』は今回クラブ協力のもと、その模様を密着取材した。


8月中旬、栃木シティFCが誇る最新式のサッカー専用スタジアム『CITY FOOTBALL STATION』に全国から11人の高校生とその保護者が集まった。志望するコースはプロフットボール学科、フットボールビジネス学科、マネージャー/ホペイロ学科とそれぞれだが、いずれも「将来サッカーに関する仕事をしたい」という共通の夢を持った生徒たちだ。

常磐大高の米川依吹くん(高2)は「ホペイロの勉強ができるところを探していた」というマネージャー/ホペイロ学科志望。茨城県から「規模が大きくて、施設が良くて、サッカーするのに適しているところだなと思った」と同級生2人とともにオープンキャンパスを訪れた。



同級生3人でオープンキャンパスに来場


同級生の井坂凌久くん、千葉優斗くんはプロフットボール学科志望。「練習場や学校が近い距離にあるのに魅力を感じていて、地元から近くて関東からそんなに離れずに来られるのもメリット」(井坂くん)、「設備が整っていてサッカーをするのに適している。卒業後に海外も行けるという選択肢があるのがいいなと思った」(千葉くん)と設備面に魅力を感じているようだ。

■豪華なロッカールームで概要説明

参加者は初めに、昨年3月に完成した『CITY FOOTBALL STATION』のロッカールームに集合した。ミーティングを行うメインルームの室内アップ場には緑の人工芝が敷き詰められ、バスルーム、マッサージルーム、スパイクの保管エリアも完備。アウェイチーム用に比べて大幅に豪華に仕上げられており、「行政所有ではなく自前のスタジアムだからこそできる」(クラブスタッフ)仕様だ。


ロッカールームに集まった参加者ら

クラブ事業本部副本部長の武藤惇史氏による学校概要説明はそんなロッカールームでの実施。それぞれの学科だけでなく、日本サッカー界で働くフロントスタッフやマネージャー・ホペイロのデータが紹介され、参加者はそれぞれ自らのキャリアをイメージしながら真剣に耳を傾けていた。

シティ・フットボール・アカデミーではクラブスタッフ、マネージャー・ホペイロに必要な技能を専門的に学べることに加えて、英語のカリキュラムも設置。海外との提携オフィス(スペイン・ドイツ・イタリア・イングランド・モンテネグロ・タイ)や、カナダの提携進学先もあり、選手に限らずスタッフの海外へのチャレンジも積極的に推奨されるという。


クラブ事業本部副本部長の武藤惇史氏


■Jリーグ基準! 最新スタジアムを見学

続いて参加者はスタジアムの見学に出発した。まずはスポンサー向けのVIPラウンジから。試合日はケータリングが用意され、メインスタンド上層階で飲食をしながら試合観戦が楽しめる空間だ。


スポンサー向けVIPラウンジ


スタジアムに隣接しており、試合も見ることができる

メインスタンドには放送席や映像設備用のオペレーションルームも設置。大型ビジョンの操作はクラブが自ら行っているため、フットボールビジネス学科に入学すれば実際の運用法も学べるという。


大型ビジョン用のオペレーションルーム


現在は関東サッカーリーグ1部の上位を走り、来年度のJFL入りを目指して戦う栃木シティFC。約5000人を収容できる『CITY FOOTBALL STATION』は観客席とピッチサイドの距離が5mで日本一観客席とピッチが近いサッカー専用スタジアム。すでにJ3クラブライセンス基準を充足しており、この規模のスタジアムを平日・土日祝日問わずほぼ独占的に活用できるのは、日本でも異例の恵まれた環境と言えそうだ。


メインスタンド屋上からはスタジアムを見下ろせる

■旧校舎を活用した学び舎

ここで参加者たちはいったん『CITY FOOTBALL STATION』を離れ、専用マイクロバスで旧栃木市立小野寺北小学校へ。ここが新たに開校する『シティ・フットボール・アカデミー』の校舎となる。


シティ・フットボール・アカデミー校舎の外観

職員室だった部屋にはスタッフルームが設けられており、教室やトレーニングルーム、ランチルームが現在改装中。開校後はランチルームでバイキング形式の昼食も提供される予定となっている。


旧校舎とは思えないほど新しい施設


また体育館は雨天時にもフットサルなどのトレーニングができる仕様で、シャワールームも設置。屋外には今後、人工芝ピッチやビーチサッカー場も整備される予定になっている。


雨天時に活用が期待される体育館

■日々のトレーニング場もプロ仕様!

最後に栃木シティFCのトップチームが普段練習場として使用している『LUXPERIOR FOOTBALL PARK』へ。人工芝1面、フットサル3面のコートが設置されており、プロフットボール学科のトレーニングだけでなく、フットボールビジネス学科、マネージャー/ホペイロ学科もここで実習を行う。


綺麗な人工芝ピッチ

また隣接されたクラブハウスには洗濯機や乾燥機が所狭しと並んでおり、選手の実使用スパイクもズラリ。ホペイロ志望の参加者はひときわ興味深そうに目の前の光景を眺めていた。


クラブハウスの内部

シティ・フットボール・アカデミーの生徒たちは午前は校舎で座学を行い、午後は『LUXPERIOR FOOTBALL PARK』、試合日は『CITY FOOTBALL STATION』での実習と、幅広い形で経験を積むことができるシステムになっているようだ。

「サッカーではプロになれないと思ったけど、サッカーに関わる仕事がしたいと思って、ホペイロになろうと決めた」という實松拓海くん(高3)は三重県からの参加。「パンフレットで見たより間近で見るほうが綺麗さを感じたし、設備が整っていてここなら夢が叶えられるんじゃないかと思った」と驚きまじりに話した。


また静岡県から訪れた北村秋磨くん(高1)も「新しくできたばかりのところで綺麗だったのと、スタジアム・校舎・練習場と三つに分かれていることによっていろんな刺激を得られるんじゃないかと思った」と手応えを語る。現在はプレーヤーからは一線を引きマネージャーを担当。オープンキャンパスで受けた刺激を胸に「マネージャーという業務だけじゃなく、コーチングや審判の資格を取って、サッカーに関わるいろんな選択肢を増やせるようにしていきたい」と決意を語ってくれた。

■最新のスタジアムで学ぶ、プロサッカーキャリアへの道。

クラブ事業本部副本部長の武藤氏はこのプロジェクトを実現すべく、「高校を卒業するタイミングでプレーヤーとしてプロを諦める選手も出てくるけど、プロといってもカテゴリーは複数ありトップオブトップを目指すプロもあれば、JFLや地域リーグ、海外の道もある。また選手もそうだし、クラブの運営や広報といったスタッフもプロ。そういう即戦力で活躍できるプロフェッショナルな人材たちを育成していきたい」と意気込みを語る。


武藤氏

武藤氏によると、シティ・フットボール・アカデミーの強みはやはり「環境面」。最新のスタジアム設備や練習場に加えて、「少数精鋭で1対1に向き合った教育」「卒業後に海外を目指せること」が売りだといい、また栃木シティFCが日々プレーするサッカーだけでなく、同グループのFリーグ「しながわシティフットサルクラブ」を通じてフットサル界へのパイプも持つ。グループ間のプロ指導者・プロスタッフが連携して学生へ直接指導を行うことも魅力のひとつである。

また2年次に予定しているインターンシップは「できる限り学生が希望する場所に行けるようにしていきたい」と武藤氏。かつてアルビレックス新潟、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会で培った経験と人脈を活かし、さまざまな受け入れクラブとの関係性をつくっていく姿勢だ。

なお、1期生は1年次、2年次ともに授業料半額のキャンペーンを実施。武藤氏は「第一歩なので学生と共に教員も事務スタッフも一緒になって作り上げていきたい。栃木シティもいまは地域リーグだけどJFL、Jリーグを目指している。専門学校もここがスタートで、全国から夢を持った学生が集まり、サッカー界にプロフェッショナルな人材を送り込めるように、教員・指導者・学生が一体となって魅力ある学校を作り上げて、このプロジェクトを成功させたい。そして専門学校を卒業する際にこの学校に来て良かったなって思っていただける学校にしたい」とビジョンを語った。







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