FW福田師王(左)、FWオウイエ・ウイリアム(右)(写真=高校サッカードットコム、安藤隆人)
12月28日に開幕する第101回全国高校サッカー選手権。この冬の檜舞台でヒーローとなるのは誰か――。サッカー専門紙「エル・ゴラッソ」の協力の下、注目タレントをピックアップした。必見の計20人を4回に分けて紹介する。
【1】FW福田師王(神村学園/3年/ボルシアMG加入決定)
強靭かつしなやかなポストプレー、DFを一瞬で振り切る鋭い抜け出し、多彩で正確無比なフィニッシュワークと、あらゆる技術が高次元。1年次のU-16日本代表をはじめ毎年コンスタントに年代別代表に名を連ね、今年は飛び級でU-19日本代表候補にも選ばれた。
今大会ナンバーワンと言える超逸材ストライカーはさらに、来季のドイツ・ブンデスリーガの名門ボルシアMGへの加入が決まり(U-23チームからスタート)、ますます注目度を高めている。同クラブのユースダイレクターを務めるミルコ・サンドメラー氏からは「技術があり、機敏で、有望なストライカーだ。大きな可能性を秘めている」と小さくない期待を寄せられている。
そして、なによりの魅力は、物怖じしないメンタリティ。強烈な脚光を浴びるなかでも、クールにゴールを量産しそうだ。
(文=高校サッカードットコム編集部)
【2】FWオウイエ・ウイリアム(日体大柏/3年/柏レイソル内定)
前線での立ち姿は風格すら漂う。190cmの体躯を生かした空中戦とポストプレーを得意とし、その強さは圧倒的であるが、身のこなしも素早くスムーズで、ターンからの突破、一瞬の裏抜けなど、古橋亨梧(セルティック)のようなプレーを見せることもある。特に着地から次の動きへの移行はシームレス。一瞬にして相手のディフェンスラインをブレークし、シュートエリアまで持ち込んでいく。ゴール前でも落ち着いている。コントロールシュートやネットに突き刺すようなシュートでゴールを射抜く姿は、圧巻の一言だ。
千葉は全国屈指の激戦区ゆえに全国的に知られる選手ではなかったが、最後の最後で、その才を存分に発揮するチャンスをつかんだ。“柏内定”の看板とともに、もっている力を見せつけてほしい。
(文=安藤隆人)
【3】MF荒井悠汰(昌平/3年/FC東京内定)
剛柔併せ持つFC東京内定のドリブラーは、強靭な足腰と柔軟なテクニックを駆使して豪快に相手ディフェンスを切り裂いていく。時に素早くサイドを攻略してクロスを供給し、時に鋭いカットインから強烈な一撃を見舞うのだ。
最終学年となり、「自分がチームを勝たせる。それを今年はずっと意識している」とエースとしての自覚も芽生えた。一方でサッカーに対するストイックな姿勢は変わらない。食事管理に手を抜かず、練習後のケアも入念にこなす。そうして手に入れた強靭な肉体とバネのような瞬発力は必見だ。
昨年度は県予選で敗れて本大会出場を逃しているだけに、今年にかける想いはより一層強い。狙うは全国制覇のみ。「インターハイは全国3位で、あと一歩のところでダメだった。ずっと目標にしている日本一。今年こそはしっかり取りたいと強く思っています」と意気込んでいる。
(文=高校サッカードットコム編集部)
【4】DF西坂斗和(履正社/3年/徳島ヴォルティス内定)
高校入学後にFWから左SBへコンバート。1年目は1年生チームでもサブだったが、2年目以降は持ち味の身体能力を生かしたプレーに磨きがかかり、世代別代表入り、J2徳島入りと一気にステージを駆け上がった。
「出ないだろうというところで、足が伸びる。大人しそうに見えるけど、いくときには激しくいける」(平野直樹監督)守備が魅力だが、それ以上に目を引くのが、高い身体能力を生かした攻撃参加。ボールを持てば瞬時に加速し、高い位置からクロスを上げる。
昨年はプレーに戸惑いが見られたものの、プロ入りをつかんでからは自信が生まれ、オーバーラップの鋭さは増している。J1川崎F内定の名願斗哉と組む左サイドは大会屈指。高校生レベルでは簡単に止められない。
(文=森田将義)
【5】FW小池直矢(前橋育英/3年)
着目すべき最大のストロングポイントは、豊富なゴールパターンだ。今季初挑戦のプレミアリーグEASTでは得点ランク6位タイの9ゴール。単独で鋭く仕掛けてシュートまで持ち込むだけでなく、しなやかな体と跳躍力を活かしたヘディングも光る。また相手ディフェンスラインの背後を突く動きも、実にシャープだ。
高い技術とクレバーさはFW以外でも発揮され、サイドハーフも難なくこなす。前橋育英の戦いの幅を広げ、その攻撃を牽引する役割が期待される。タイガー軍団を夏冬制覇に導けるか。
(文=高校サッカードットコム編集部)
森田記者が推薦するMF長田叶羽(ガンバ大阪ユース、3年) 7月22日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集!「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義記者による11名です。 森田記者「すでにトップチームに欠かせない戦力になりつつある広島ユースのMF中島洋太朗。6月の新潟戦でJ1デビューを果たした鹿島ユースのFW徳田誉。高3ながらもこの夏、海外に渡る熊本のFW道脇豊。今年はアカデミー出身の若い選手の飛躍が目を惹きますが、クラブユース選手権(U-18)には彼らに続く可能性を秘めた選手がまだまだ存在します。今回は夏の祭典を機にブレークを果たしてくれると期待し、見た試合でのインパクトが...
[4.14 プレミアリーグWEST第2節 静岡学園高 0-3 神戸U-18 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド(人工芝)] 相手が素晴らしいチームなのはわかっている。間違いなく攻撃的に来るであろうことも、容易に想像が付く。だからこそ、自分たちも引くつもりなんて毛頭ない。アグレッシブに打ち合って、その上で勝ち切ってやる。クリムゾンレッドの若武者たちは、勇敢な決意をハッキリと携えていたのだ。 「本当にこのリーグは難しいリーグなので、正直勝ててホッとしています。それも『こういうサッカーをしようよ』ということを、自分たちがある程度しっかり出した上で結果も付いてきたので、そこが凄く喜ばしいかなと思っています」(神戸U-18・安部雄大監督)。 真っ向からぶつかって3発を叩き込み、2試合目で掴んだ初白星。14日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 WEST第2...
[10.12 国体少年男子1回戦 東京都 1-1(PK4-2)鹿児島県 OSAKO YUYA stadium] 東京都が“決勝戦”と位置づけていた一戦を突破した。対戦した鹿児島県はともにU-16日本代表のMF福島和毅(神村学園高1年)やFW大石脩斗(鹿児島城西高1年)を擁し、地元国体のために準備してきた注目チーム。この日は、800人の観衆が地元チームを後押ししていた。 だが、石川創人監督(東京農大一高)が「僕らは『ここが決勝戦だ』と言ってチームを作ってきた」という東京都が、強敵を上回る。技術力の高い選手の多い鹿児島県に対し、MF仲山獅恩(東京Vユース、1年)とMF鈴木楓(FC東京U-18、1年)中心にコミュニケーションを取って準備してきた守備で対抗。相手にバックパスを選択させたり、奪い取る回数を増やしていく。 鹿児島県の巧さの前に迫力のあるショートカウンターへ持ち込む回数は少な...
※2023年10月12日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽市立船橋FW郡司璃来(→清水エスパルス) ▽桐光学園MF齋藤俊輔(→水戸ホーリーホック) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド...
10番・長のゴールを称えるチームメイトたち。昌平は尚志を相手に逆転負けを喫した。写真:河野正 村松コーチが監督代行として指揮 埼玉・昌平高校サッカー部を全国屈指の強豪へ育て上げた藤島崇之監督が10月3日付で退任し、新体制に移行して最初の公式戦、高円宮杯JFA U-18プレミアリーグEASTが7日に行なわれ、昌平は尚志(福島)に1-2で逆転負けし、3連敗を喫した。村松明人コーチが監督代行として指揮を執った。 今季プレミアリーグに昇格したチーム同士の対戦。4-2-3-1の昌平は前半6分あたりからペースを握り出し、ボランチの土谷飛雅とトップ下の長準喜(ともに3年)を経由してリズミカルな攻撃を展開。13分、MF大谷湊斗(2年)が右から鋭く切れ込んでからの最終パスが尚志DFに当たり、そのこぼれ球を長が蹴り込んで先制した。 前節まで6試合連続無失点の尚志の堅陣をこじ開けたことで、昌平...
■代表決定日一覧 ▽北海道・東北北海道予選:11月12日青森県予選:11月5日岩手県予選:11月5日宮城県予選:11月5日秋田県予選:10月21日山形県予選:10月21日福島県予選:11月5日 ▽関東茨城県予選:11月12日栃木県予選:11月11日群馬県予選:11月12日埼玉県予選:11月14日千葉県予選:11月11日東京都A予選:11月11日東京都B予選:11月11日神奈川県予選:11月12日山梨県予選:11月11日 ▽北信越・東海長野県予選:11月11日新潟県予選:11月12日富山県予選:11月11日石川県予選:11月5日福井県予選:11月5日静岡県予選:11月11日愛知県予選:11月11日岐阜県予選:11月11日三重県予選:11月11日 ▽関西滋賀県予選:11月11日京都府予選:11月12日大阪府予選:11月11日兵庫県予選:11月12日奈良県予選:11月12日和歌山県...
※2023年10月5日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽東京ヴェルディ...
高校サッカーの強豪、昌平高(埼玉)の藤島崇之監督が退任することが分かった。習志野高(千葉)、順天堂大出身の藤島監督は、07年に昌平の監督に就任。当時無名の私立校を短期間で3度のインターハイ3位、全国高校選手権8強、“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEAST昇格など、全国有数の強豪校へ成長させた。 判断力、技術力の質の高い選手たちが繰り出す攻撃的なサッカーが話題となり、また、12年に創設した育成組織、FC LAVIDAとの中高一貫6年指導によって、選手育成でも注目される高校に。現在、7年連続でJリーガーを輩出中で、U-22日本代表FW小見洋太(新潟)やU-17日本代表MF山口豪太(1年)ら多数の年代別日本代表選手も育てている。また、藤島監督は日本高校選抜やU-18日本代表のコーチも務めた。 昌平は近年、男子サッカー部の活躍に続く形で他の運動部も相次いで全国大会出場を果たしてい...
※2023年10月2日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽湘南ベルマーレ...
鹿児島城西のMF芹生は、身体の使い方が上手く、パスセンスも高い司令塔だ。写真:松尾祐希 今年のチームは攻撃陣にタレントが揃う “半端ない”FW大迫勇也(神戸)を擁して選手権で準優勝を果たしてから15年。鹿児島城西が虎視眈々と復権の機会を狙っている。 鹿児島の高校サッカーと言えば――。2000年代の前半までMF遠藤保仁(磐田)やMF松井大輔(YS横浜)らを輩出した鹿児島実がその名を轟かせた。 近年は神村学園が躍進し、昨年度は福田師王(ボルシアMG)やMF大迫塁(C大阪)を擁してベスト4まで勝ち上がったのは記憶に新しい。インターハイは6年連続、冬の選手権も昨年度まで6年連続で出場しており、今季から2種年代最高峰のU-18プレミアリーグ高円宮杯に参戦するまでになっている。 一方で鹿児島城西は前述の通り、2008年度の選手権で日本一にあと一歩まで迫り、以降も神村学園と切磋琢磨し...
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