前橋育英が夏の高校日本一!後半アディショナルタイムの決勝点で帝京下し、13年ぶりV!!
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前橋育英高が全国制覇。(写真協力=高校サッカー年鑑)

 

[7.30 インターハイ決勝 帝京高 0-1 前橋育英高 鳴門大塚]

 

 タイガー軍団が夏の日本一! 令和4年度全国高校総体(インターハイ)「躍動の青い力 四国総体 2022」男子サッカー競技(徳島)は30日、鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで決勝を行い、帝京高(東京1)と前橋育英高(群馬)が激突。前橋育英が1-0で勝ち、13年ぶり2回目の優勝を果たした。

 

 19年ぶりの決勝進出で、02年度以来20年ぶり4度目の優勝を目指す帝京は4-4-2システム。GKが川瀬隼慎(2年)、左SB島貫琢土(3年)、CB大田知輝(3年)、CB梅木怜(2年)、右SB並木雄飛(3年)、ダブルボランチが藤崎巧士(3年)と田中遥稀(3年)、左SH松本琉雅(3年)、右SH橋本マリーク識史(3年)、2トップに山下凜(3年)と伊藤聡太主将(3年)が入った。得点ランキング首位タイのFW齊藤慈斗(3年)は怪我のためにベンチスタート。代わって準決勝決勝点の山下が先発起用された。

 

 一方、優勝した09年度以来、2度目となる決勝進出の前橋育英も4-4-2システム。GKが雨野颯真(2年)、左SH山内恭輔(3年)、CB齋藤駿(3年)、CB杉山陽太(3年)、右SB井上駿也真(3年)、ダブルボランチが徳永涼主将(3年)と青柳龍次郎(3年)、左SH 小池直矢(3年)、右SH大久保帆人(3年)、2トップは高足善(3年)、山本颯太(3年)がコンビを組んだ。

 

 拮抗した立ち上がり。前橋育英は両サイドを起点とした崩しを見せる。5分、井上のスルーパスに大久保が抜け出すが、シュートはDFがブロックしてサイドネット。前橋育英は8分にも左サイドの小池のスルーパスで山本が抜け出してGKをかわす。だが、帝京DFが素早くカバーしてシュートを枠に打たせない。

 

 帝京は前線に入った伊藤、山下がボールを収め、コンビネーションで相手の守りを崩そうとする。だが15分、中盤でインターセプトした藤崎が相手選手と交錯。この際に負傷し、クーリングブレイク明けの21分に怪我を抱えてベンチスタートの司令塔・MF押川優希(3年)と交代することになった。

 

 前橋育英は22分、左サイドをコンビネーションで崩し、小池が抜け出す。再びGKをかわすがコントロールが流れてシュートを打てなかった。徳永、青柳をはじめ各選手がアタッキングゾーンでも正確なトラップを続け、流れるようなパス交換を見せる前橋育英がより多くアタック。30分には山内の右CKを山本がヘ頭で合わせるが、帝京DFがゴールライン上でクリアしてスコアは動かない。

 

 逆に帝京は31分、左サイドで相手のタックルをかわした松本がドリブルで50m近くを独走。中央へ潜り込んだところで止められたが、こぼれ球に山下が詰める。だが、GK雨野が身体に当てた。

 

 ともに技術力やボールを奪い取る力、切り替えの速さを見せ合うハイレベルなファイナル。帝京は35+1分にCKの決定的なピンチを島貫がゴールライン上でかき出し、40分には自陣PAからロングカウンターを繰り出す。伊藤が長いドリブルから相手のギャップを突くスルーパス。完全に崩して大田が左足を振り抜くが、GK雨野が止め、0-0で前半を終了した。

 

 前橋育英は後半立ち上がり、相手の背後を的確に突く形やサイドからの崩しで決定機を連発。だが、高足のシュートがわずかに枠を外れ、山本とのパス交換からゴール前に飛び出した小池の左足シュートも枠を捉えることができない。15分にFKを繋いで高足が右足シュートを放つが、GK桑野に止められてしまう。

 

 帝京は後半5分、橋本と齊藤をスイッチ。齊藤のパワフルな動きを活用し、11分には左中間を伊藤が抜け出す。だが、前橋育英はカバーした徳永が阻止。帝京はDFラインの奮闘はもちろん、交代出場の押川が判断速くボールを身体に当て、田中の精度の高いキックでカウンターを狙った。

 

 前橋育英も守備陣が集中力高い守備を継続。29分には山本に代え、怪我明けの日本高校選抜MF根津元輝(3年)を投入した。31分、前橋育英は左中間へ抜け出した大久保が決定機を迎えるが、シュートを帝京DF島貫がブロック。前橋育英は直後に根津が右足ミドルを狙うが、シュートは左へ外れた。

 

 帝京は33分、山下をMF前野翔平(3年)と交代。35+2分、帝京は松本をMF 山崎湘太(2年)へ、前橋育英は井上とMF 堀川直人(3年)を入れ替える。迎えた35+4分、前橋育英はバイタルエリアで前を向いた高足がドリブルから右足を振り抜く。GKが反応したが、シュートの勢いが勝り、ゴールイン。この後、前橋育英は大久保とMF山田皓生(3年)を、帝京は田中とFW横山夢樹(2年)を入れ替える。だが、高足の1点が決勝点となり、上州のタイガー軍団が夏の王者に輝いた。

 

(取材・文 吉田太郎)

 

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