帝京長岡MF廣井蘭人「いずれ海外に」、フェイエノールト練習参加で刺激
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 大きな刺激を持ち帰った。U-17日本代表の帝京長岡高(新潟)MF廣井蘭人(3年=長岡JYFC出身)が4月末に3日間、オランダ1部フェイエノールトの育成組織の練習に参加した。初めて体験することが多く、大きな刺激になったという。驚きの連続の始まりは、思わぬサプライズだった。

 

「朝、現地でサポートしてくれた方から急に携帯電話を渡されて、話してって言われて……。最初、相手が誰か分からなかったんですけど『小野伸二です』って。本当に驚きました。電話を渡してくれた方が、小野選手のときもサポートしていて。小野選手からは『まず自分が楽しまないと、人を楽しませられないよ』って言ってもらいました。ビックリして、緊張が強まったような気もしましたけど(笑)、すごくうれしかったです」

 

 電話口でアドバイスをくれた元日本代表の小野伸二(札幌)は、約20年前に浦和からフェイエノールトのトップチームへ移籍。5年間の在籍期間でUEFAカップ(UEFAヨーロッパリーグの前身)優勝などに貢献し、海の向こうでも持ち前の技巧を発揮したレジェンドだ。

 

 貴重なアドバイスをもらった廣井は、異なる環境でも自分のプレーをすることを心掛けた。練習初日は「思っていた通り」に、誰からもパスをもらえない時間が長かったが、ボールを持てば、技術力を生かしたドリブルと丁寧なパスでチャンスメーク。次第に、パスをもらえるようになっていったという。2日目からは、ロッカールームでも話しかけられるようになり「英語は話せないんですけど、気合いで」とジェスチャーを交えてコミュニケーションを取った。

 

 肌で感じなければ分からないことがある。日本でも球際の重要性は、いまやどこでも聞かれることだ。しかし、廣井は「迫力、勝負へのこだわりが違う。日本では絶対に感じられない。奪われたら、死に物狂いで取り返しに来る。足下の技術は、日本の選手の方が上手いと思ったけど、ガチャッとぶつかって自分の前にボールを残したり、足下からボールが離れても球際で勝ってマイボールにしたりするところが違う。多分、こっち(帝京長岡)の方が上手いけど、試合をしたらボコボコにされる。向こうではあれが当たり前なんだと、すごく刺激を受けた」と当地での練習を振り返った。

 

 廣井は、1年次から活躍。20年度の第99回全国高校サッカー選手権大会では、ゲームメーカーとして4強入りに貢献し、大会優秀選手に選出された。すでに高校サッカー界では技巧派MFとして知られる存在だが、今季は「ゴールを奪える選手になること」を目標に掲げ、進化を目指している。オランダで目の当たりにした光景は、そのテーマに大きな刺激を与えた。

 

「すべてのプレーの矢印が、ゴールに向かっている。シュートレンジも全然違って、遠くからすごいシュートを当たり前のように決めていた」

 

 帰国後のプレーが変わったのは、言うまでもない。19日は、チーム内の実戦練習で2得点。1点目は、ドリブルの途中で放ったような独特の間合いからループ気味のミドルシュート。2点目は、右からのクロスに飛び込み、クロスバーの跳ね返りまで狙ってきっちりとゴールへ押し込んだ。「1点目は出来過ぎでしたけど、2点目のような形はもっと作っていきたいです。パスを出して、ゴールに入っていくというプレーは、何回も再現できるものだと思うので」と手応えを語った。

 

 未知の世界に触れたことで、プレーだけでなく目標意識も幅が広がった。オランダへ行く前は、国内でプロ選手になるイメージしか持っていなかったが、新しい夢も持つようになった。

 

「まったく歯が立たないという経験になるんじゃないかと思っていたけど、意外と通用したという感覚もあった。海外に行ってみて、すごく楽しい場所だなと感じたし、いずれ挑戦してみたいと思うようになった」

 

 大きく膨らんだ夢への道は、目の前からつながっている。帝京長岡は、現在、プリンスリーグ北信越で5勝1分と無敗で首位を走っている。25日に開幕するインターハイの新潟県大会では、県内のライバルから狙われる存在となる。その舞台でさらなる進化の可能性を示すことが直近の目標となる。

 

「目標は日本一ですけど、足下をすくわれないように、一つひとつの試合を全員で勝ちに行きたい。得点もそうだけど、緊張する場面で、自分のプレーでチームを助けられる選手になりたい。まずは、このチームで結果を残すこと。ここで1年生から試合に出させてもらったから、今回のような機会をもらえたと思っているので、恩返しをしたい」

 

 ボールへのこだわりと、ゴールへの意識。海外で刺激を得て進化したプレーで、チームに勝利をもたらす存在となる。

 

(取材・文 平野貴也)

 

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